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2025-05-05 11:49:00

精油の成分を読み解く

ホーウッドはクスノキ科の木部から水蒸気蒸留法で

採取されている精油です。

ワシントン条約規制対象のため入手困難となった

ローズウッド精油と成分や香りが似ていることから

近年では代用品としてホーウッド精油が使用されています。

個人的にも好きな香りの精油です^ ^

 

ホーウッドとローズウッドが似ている元となっている「リナロール」という成分について。

リナロールには光学異性体で

dリナロールとℓリナリールがあります。

(光学異性体についてはまたの機会に)

ざーっくりと説明すると、

物質に対して光を当てた時に右(d,+)に傾くか

左(l,-)に傾くかの違いなのですが、

作用が真逆になります。

 

dリナロール・・・中枢神経覚醒作用

ℓリナロール・・・中枢神経抑制作用

 

dリナロールは神経強壮や疲労回復作用があり、

ℓリナロールでは鎮静作用、血圧降下、抗不安作用

があります。

 

一般的に含まれる精油の代表例は、

dリナロールにはコリアンダーやローズウッド、

ℓリナロールにはラベンダーやネロリ、ホーウッド

があります。

 

え???

 

ホーウッドってローズウッドの代わりじゃなかった??

 

実はローズウッドは、d,ℓ両方が混ざっていたり、

木の種類によって比率が変わるんです。

 

こちらの成分表を見てみましょう↓

IMG_4691.jpeg

サロンにあるローズウッドの成分分析表です。

施光度を見ると、+3.31°

+なのでd体またはd体が多いということがわかります。

 

つまり、

今TAWAN BLUEで使用しているローズウッドは、

ホーウッドのような鎮静作用、血圧降下作用、抗不安作用

よりも神経強壮や疲労回復作用の含有量が多いことになります。

 

例1

dリナロール85% ℓリナロール15% +13

 

例2

dリナロール35% ℓリナロール65% -9

 

dリナロールとℓリナロールでは作用が違うため、

精油を使用する場合はどちらが多いのか、

またどのくらいの割合なのかを知ることで

より適切に使用することができます

 

含有量が0%ではない場合、0.1%でも

その成分が身体に働きかけることもあるのですが、

僕なら、TAWAN BLUEにあるホーウッドと

ローズウッドでℓリナロールの成分を多く使いたい時は、

ホーウッドを使用します。

 

ホーウッドはローズウッドの代用品だから2つは同じ作用

 

の認識よりも、

 

dリナロールとℓリナロールがあり、

ローズウッドにはdℓどちらも含まれるので

施光度によって含有量を判断して使用する。

 

方が、お客様にとっても必要な成分を届けることができますね。

メディカルアロマの強みです。