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酵素って??
酵素玄米、酵素ドリンク、、、
酵素ってよく聞くけどそもそも何なのか??
そして精油と関係しているってどういうこと??
って思った方へ酵素と精油の関係について説明したいと思います。
これを知ると、私が施術だけではなく精油を化学的に使うことをサロンで行っているのかも少しはご理解いただけるかもしれません。
私たちが生きていくために絶えず体の中では分子レベルで変化が起こっています。これは化学反応、代謝と呼ばれるものです。
化学反応って??
体内でエネルギーを作ったり、物質を合成や分解する一連の化学変化のことを言います。
化学反応って言うと難しく感じますが、食事で考えてみると
食べ物を小さく分解し(消化)、小さくなった栄養を腸から取り込んだり(吸収)、栄養からエネルギーを作ったり(エネルギー産生)、必要な物質を体内で作ったり(合成)、いらないものを分解し排出(解毒・分解)と、食べることだけでもこれだけの化学反応があります。
これってどうやって反応が起こるの??
全て酵素の助けが必要です!!
酵素がないとこれらの化学反応はとても遅く、現実的にはそれらは起こりません。
ご飯を食べた時に、唾液のアミラーゼによってでんぷんを分解しますよね?
アルコールを肝臓で分解ってなんとなくみんな知っていますよね?
これも化学反応で酵素によって分解されているんです。
で、これが精油にどう関係あるの??
体にとって安全になる(危険にもなる)
精油は文字通り油です。酵素によって精油成分を水に溶けやすくし体外へ排出できるようにしてくれます。
このおかげで精油成分が体に溜まりにくくなります。
(危険にもなる)と記載していますが、酵素による分解で毒性のある中間物質が生まれる場合が稀にあります。
例えば、柑橘系に含まれる付録マリン類は光感作(光毒性)作用があるので、塗布後は4〜5時間は直射日光にあてないようにします。
その他も濃度、頻度、経口摂取や誤飲、肝臓機能の低下などによるので適正に使用することで回避できます。
薬との相互作用リスクがある
アルコールを肝臓で解毒するように、肝臓のCYP酵素という酵素は精油や薬を分解します。
一部の精油成分には、このCYP酵素を阻害(ブロック)することがあります。
阻害することで薬の分解が遅れたり、血中濃度が上がって副作用が出やすくなる可能性があります。
そのため、TAWAN BLUEではご来店後のカウンセリングではアレルギーや服用について確認をしております。
また、男性更年期の際に女性ホルモンの分泌を阻害する働きが期待できる成分もあります。
酵素玄米や酵素ドリンクのような消化を助けたり栄養吸収を高め、発酵により得られる健康効果とは異なり
精油と酵素(CYP酵素など)は、酵素によって代謝される(精油を分解することで体に溜まりにくくする)、一部の精油はCYP酵素の働きを「誘導」または「阻害」する(酵素の働きを抑えて過剰反応をコントロールする)、美容ケア(メラニン生成を抑える)やダイエット(脂肪分解に関わる酵素をコントロール)などと深い関係があります。
徒手での施術にこれら精油を併用することで、外から中からお身体へアプローチをし、健康的なお身体へのサポートをしています。
理想の精油の使い方へ
アロマテラピーという言葉は、フランス人化学者のルネ=モーリス・ガットフォセ氏が作った造語です。
実験で火傷を負った際にラベンダー精油を使用したら治癒が早まったことから始まりました。
その後、オーストリア出身の生化学者マルグリット・モーリー氏がアロマテラピーを学び、イギリスに紹介しました。
治癒が早まったこととあるように、
フランスでは、医療や治療で状況や症状により、時に高濃度で皮膚塗布や経口摂取、坐薬、吸入などの方法での使用に対し
イギリスでは、美容やリラクゼーションを中心に精油を植物油に低濃度で希釈しリラクゼーションを目的としたトリートメントで使用されました。
このようにアロマテラピーはフランス式とイギリス式の大きく2つに分かれます。
そして日本へ先に入ってきたのがイギリス式のため、日本ではアロマ=リラックスのようなイメージがついていると思います。
TAWAN BLUEでは、精油をフランス式アロマテラピーに近い方法での使用を目指しております。
過去には数種類の中から香りで選んでいたく形式のサロンで勤めていた時もあります。今思うとイギリス式だったんですね。
さて、このフランス式やイギリス式、違いを書きましたが正直お客様からすると違いは分かりにくいですよね??
説明もすればするほどややこしくなるし・・・どう説明するのが分かりやすいのか、日々考えています。
アロマオイルトリートメントでは、植物オイルに精油を混ぜて皮膚に直接塗布します。
精油の持つ成分は鼻から脳、肺はもちろんのこと、皮膚から血管の中へ入り血液を通して全身へ運ばれます。
全身を巡るということは、体に何かしらの影響をもたらしてくれそうですよね??
酵素やホルモンって聞いたことはあったり、学生の頃に学んだことはあっても大人になってしっかりと働きや意味を理解しているかと聞かれるとわからない方も一定数いらっしゃると思います。
酵素は、体の中で起こる化学反応を助ける「体内の反応を速く効率よく進めるサポーター」でタンパク質の一種です。
酵素がなければ体内の反応はとてもゆっくりで生命を維持することができません。
食べ物の消化でのアミラーゼなどですね。
ホルモンは、「体内の情報伝達物質」です。脳、甲状腺、副腎、膵臓など内分泌腺から血液中に分泌されて細胞や臓器に「命令」を伝える役目をします。
精油は酵素やホルモンと関わりがあるんです!!
【ホルモンとの関係】
精油はホルモンの分泌や自律神経に間接的に影響を与えると考えられています。
例:クラリセージ精油→植物性エストロゲン様作用があり女性ホルモンの調整に役立つと言われています。
【酵素との関係】
精油の使い方によって酵素の働きに影響を与える可能性があります。
精油成分は体内に入ると肝臓の酵素によって分解・代謝されます。酵素の働きを促進したり抑制したりする精油成分もあります。
まとめると、
精油の香りや成分は、脳や神経に作用(ホルモン調整)し肝臓で酵素が分解(安全に体外へ)されるんですね。
TAWAN BLUEは、この働きを生かした精油の使い方を目指しています。
例えば、ラベンダーアングスティフォリアの場合
・ラベンダー精油は副交感神経を優位にし、自律神経を整える作用が期待できます。(生物学的視点)
・ラベンダー精油に含まれるリナロールという成分がCYP2D6 で代謝され、代謝産物がGABA受容体に働きかける。
GABA受容体は中枢神経系の抑制神経伝達に関わる受容体で「ブレーキのような働き」をします。
つまりリナロールや代謝産物がこの受容体に作用すると、神経活動が抑制されてリラックス、鎮静、抗不安作用が現れます。
ラベンダーがリラックスです。という言葉の裏にはこれらの内容があるんですね。
この意味を理解してお客様に活用したいんです!!
予防未病、健康寿命を高めるために自分にできることを深める。
男性もアロマを健康維持に役立ててほしい!
単なるアロマはリラックスです。で済ませたくない理由です^ ^
生きた化学反応の集合体
精油と人体について、メディカルアロマを行う上では切っても切れない深い関係があります。
精油の持つ芳香成分が人体へ働きかけるということは今までも書いてきいるのでなんとなくわかる方もいらっしゃると思います。
【人体=分子の集合体】
私たちの体は「細胞」でできています。その細胞をさらに細かく見ていくとすべては分子でできています。
分子とは、複数の原子が結びついてできた物質の最小単位です。
体の体重の約60%は水でできていると聞いたことはありませんか?
水ということは、H2O水分子ですよね?
さらに筋肉、髪の毛、爪、酵素、ホルモンなどのタンパク質に、脂質、炭水化物、セロトニン、DNAなど分子が集まって人体ができています。
そう、ホルモンも神経伝達物質も酵素も遺伝子もみーーーんな分子です。
タイトルにあるように、人体とは
生きた化学反応の集合体
なんですね。
そして、精油も
植物が作り出す天然の「揮発性有機化合物」=分子の集合体
です。
そしてそれぞれの成分は
・神経伝達物質に似た働きをする(リナロール→GABA系)
・ホルモン様作用を持つ(アネトール→エストロゲン作用)
・受容体と直接結合して作用する(βカリオフィレン→CB2)
など構造や機能面で生体分子に似た特性を持つことがあり、それが精油の薬理的な効果の一因と考えられるんです。
【精油(鍵)と体内の受容体(鍵穴)】
精油分子はそれぞれが形、大きさ、電気的性質を持った天然の鍵のようなものです。
それが鍵穴となる体中の受容体にピッタリとはまれば、細胞が反応を起こします。(作用)
例えば、ラベンダーアングスティフォリアに含まれるリナロールがGABA受容体(リラックスに関係)に鍵のように結合すると、神経の興奮が抑えられ心が落ち着く。
という反応が起こります。
この仕組みを考えると
精油が少量でも作用する理由はピンポイントで受容体に働くからということが理解できますね。
また人によって感じ方が違うのは、受容体のタイプや数が遺伝的に違うからなんですね。
人も分子でできており、精油分子は構造や機能面で生体分子に似た特性を持つことで人体に働きかけ、心身に影響を与えると考えられています。
TAWAN BLUEでは、ディープアロマオイルコースの際のアロマブレンドはこれらのことも踏まえ、心身の状態を伺い必要な精油をご提案しています。
その精度を高めるため、日々アップデートしています^ ^
精油の成分を読み解く
ホーウッドはクスノキ科の木部から水蒸気蒸留法で
採取されている精油です。
ワシントン条約規制対象のため入手困難となった
ローズウッド精油と成分や香りが似ていることから
近年では代用品としてホーウッド精油が使用されています。
個人的にも好きな香りの精油です^ ^
ホーウッドとローズウッドが似ている元となっている「リナロール」という成分について。
リナロールには光学異性体で
dリナロールとℓリナリールがあります。
(光学異性体についてはまたの機会に)
ざーっくりと説明すると、
物質に対して光を当てた時に右(d,+)に傾くか
左(l,-)に傾くかの違いなのですが、
作用が真逆になります。
dリナロール・・・中枢神経覚醒作用
ℓリナロール・・・中枢神経抑制作用
dリナロールは神経強壮や疲労回復作用があり、
ℓリナロールでは鎮静作用、血圧降下、抗不安作用
があります。
一般的に含まれる精油の代表例は、
dリナロールにはコリアンダーやローズウッド、
ℓリナロールにはラベンダーやネロリ、ホーウッド
があります。
え???
ホーウッドってローズウッドの代わりじゃなかった??
実はローズウッドは、d,ℓ両方が混ざっていたり、
木の種類によって比率が変わるんです。
こちらの成分表を見てみましょう↓
サロンにあるローズウッドの成分分析表です。
施光度を見ると、+3.31°
+なのでd体またはd体が多いということがわかります。
つまり、
今TAWAN BLUEで使用しているローズウッドは、
ホーウッドのような鎮静作用、血圧降下作用、抗不安作用
よりも神経強壮や疲労回復作用の含有量が多いことになります。
例1
dリナロール85% ℓリナロール15% +13
例2
dリナロール35% ℓリナロール65% -9
dリナロールとℓリナロールでは作用が違うため、
精油を使用する場合はどちらが多いのか、
またどのくらいの割合なのかを知ることで
より適切に使用することができます。
含有量が0%ではない場合、0.1%でも
その成分が身体に働きかけることもあるのですが、
僕なら、TAWAN BLUEにあるホーウッドと
ローズウッドでℓリナロールの成分を多く使いたい時は、
ホーウッドを使用します。
ホーウッドはローズウッドの代用品だから2つは同じ作用
の認識よりも、
dリナロールとℓリナロールがあり、
ローズウッドにはdℓどちらも含まれるので
施光度によって含有量を判断して使用する。
方が、お客様にとっても必要な成分を届けることができますね。
メディカルアロマの強みです。
男性更年期の最大の特徴
前回、男性の更年期障害は女性の閉経のように指標となるようなものがなく、性欲低下とうつ傾向が強く現れると書きました。
うつ症状の1つに男性ホルモンであるテストステロンの低下があります。(細かくは省略します)
男性の更年期障害の傾向として、
他人とのコミュニケーションが億劫になったり、ホットフラッシュ、うつに似た症状などがあります。
そして最大の特徴であり重要なのは、早朝勃起、いわゆる「朝立ち」の有無です。
これは、男性の生理現象なのでエッチな勃起とは無関係です。
女性がストレスや加齢などのホルモンバランスの乱れで月経や心身にトラブルがあるように、男性は朝立ちが男性ホルモンレベルと密接に関係しているんです。
睡眠の、レム睡眠、ノンレム睡眠は聞いたことがありますか??
私たちは、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を約90分ごとに繰り返しています。
レム睡眠の時に身体機能を調整するために副交感神経が働いて内臓などを動かしていて、腸の親戚である男性器にも反応し勃起するんです。
そして目覚めの時に自覚するのが「朝立ち」です。
20代の健康な男性では睡眠時間のほぼ半分、50代で約3分の1、60代でも約5分の1の時間は勃起しているようですが、男性ホルモンのテストステロンが減少すると睡眠のリズムが崩れ、男性の生理である朝立ちがなくなってきます。
これを放置しておくとテストステロンが下がり、女性と同じような更年期障害が現れるんですね。
TAWAN BLUEへご来店される男性のお客様の中には、このような内容のご相談を受けることもあります。
先日は既婚女性のお客様とお話しをしているときにふと感じたこと。
それは、男性の持つ身体の不安について、どれだけの方が気兼ねなく奥様やお付き合いしているパートナーの方に話せているのだろうかなと。
性的な部分なので、言い方を誤ると誤解を招くこともあるかと思います。
健康で過ごすためにも、変化に周りが気付いてあげることができれば素敵ですね♪
そして、TAWANBLUEでは、女性ホルモン様作用だけではなく、男性向けに期待ができる精油を選んでアロマオイルトリートメントを行うことができます。
そういえば最近良くなってきたな。
そう感じるのが精油の強みです♪