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筋肉疲労にアロマ
例えば、ラベンダーなどに含まれる『リナロール』は、鎮静作用や筋肉を和らげる作用があります。
鎮静作用や筋肉を和らげるって言われても・・・
届いてどうなるの?って思いませんか?
今回は精油の成分、『リナロール』を用いて説明します。
🧠中枢神経系への影響:リラックスによる筋緊張の緩和
香り分子は脳の中枢神経系に働きかけます。
ということは鎮静作用を持つリナロールによってリラックスや不安軽減などの作用をもたらします。
深掘りすると、GABA(CMとかで聞いたことありませんか?詳しくは今回は控えます)という「抑制系の神経伝達物質」の働きを助けることで
交感神経の興奮を鎮め、副交感神経を優位にして筋肉の緊張を緩めることにつながります。
つまり、
心の緊張を解くことで筋肉の強張りを間接的に緩めます。
精油が得意とする分野ですね♪
💪末梢神経屋筋肉そのものへの直接作用
筋肉は「アセチルコリン」という神経伝達物質によって収縮します。(アセチルコリンで縮むとだけ把握してください)。リナロールはこのアセチルコリンの放出を抑えることで《筋肉の収縮を弱める=弛緩》すると考えられています。
筋肉が縮んでいる時って力が入っている時ですよね??
縮む力を緩めてくれるということは、力も抜けますよね?
また、神経や筋肉細胞の働きにはカルシウムチャネルやトリウムチャネルというイオンの出入りを調整するゲート(チャネル)があるのですがこれにも関与しています。
リナロールがこれらのゲート(チャネル)に作用して
筋肉の興奮を抑え、過剰な収縮を防ぐ可能性がある
とされています。
🧠+💪=総合的な筋弛緩効果
をもたらしているんですね。
まとめると、リナロールの筋肉を和らげる作用は、
中枢神経系:精神的ストレスの緩和(GABA作用を介して筋緊張をゆるめる)
末梢神経・筋肉:アセチルコリンやイオンチャネルに作用(筋収縮を直接ゆるめる)
このようにして塗布して体内に入った精油の分子は筋肉に働いています。
筋肉疲労に限らず他の心身の状態の時もこのような作用を期待して精油をご提案し、オリジナルブレンドでトリートメントを行っています。
徒手(手で行うケア)をしている間に体の中にも働きかけるって一石二鳥ですよね♪
精油の分子(芳香成分)を活用し、解剖学的観点でのボディケアを行う
これがTAWAN BLUEの目指しているボディケアです。
男の体を整える、新しい選択肢〜アロマでケアする習慣〜
香りで終わらせない。アロマは「コンディションを整える道具」になるんです!
アロマ(精油)と聞くと、「女性が楽しむ香り」や「癒し系の趣味」のイメージを持つ方がいらっしゃるかもしれません。
でも、本来の精油(エッセンシャルオイル)は、「植物が持つ天然の薬理成分を凝縮したもの」で、身体を使う男性のコンディショニングやセルフケアにもとっても役立つものなんです♪
では、どんなシーンで精油が活躍するのでしょうか?
✅【トレーニング前】集中力アップ・ウォームアップに
香りを吸い込むだけで、自律神経が交感神経優位になり、スイッチが入ります。塗布すれば血行促進や筋肉を温める作用もあり、ケガの予防やパフォーマンス向上にも役立ちます。
✅【運動後】筋肉疲労のケア・炎症緩和に
筋肉の緊張や痙攣の緩和 、乳酸の蓄積によるだるさ対策に活用できます。
✅【睡眠】深い眠りで翌日に疲れを残さない
交感神経が高ぶったままでは、体の回復は進みません。
寝る前のマッサージや、香りの吸入で副交感神経が優位になり、睡眠の質が向上します。
✅【筋肉の張り・関節の違和感】メンテナンスに
血行を促進し、リンパの流れを助ける作用があります。
疲労物質の排出をサポートし、筋肉のハリ・むくみ対策にも使えます。
なぜ、アスリートや男性にアロマが良いの?
• 筋肉や関節のメンテナンスを効率的にしたい
• 睡眠の質を上げて、パフォーマンスの回復力を高めたい
• 自然で身体にやさしいセルフケア方法を取り入れたい
• ストレスと興奮をコントロールして、気持ちを切り替えたい
• ケガや慢性疲労を予防する習慣を持ちたい
これらの目的に対して、精油は「植物から得られる実用的なケアツール」なのです。
実際に精油を活用している方の例を挙げてみると、
・プロアスリートのセルフメンテナンスに
・格闘家やランナーの筋肉ケアに
・ジムやスポーツクラブでのリカバリーケアに
・40〜50代男性の健康維持や睡眠ケアに
など、幅広く活用されているんです♪
香りに“癒される”だけでなく、成分がカラダに働きかけるという科学的な根拠もあるため、信頼して取り入れる方が増えています。
TAWAN BLUEでは、フランス式メディカルアロマを活用しています。芳香成分や濃度などを考えた上で必要な精油をご提案しております。
精油とホルモンの関係
私たちの体の中では分子レベルで化学変化が起こっていて、それには酵素が必要不可欠ということで酵素について少し説明をしました。
今回は、私たちの体の代謝・成長・感情・睡眠・生殖などを調整するホルモンと精油の関係についてご説明します。
ホルモンとは?
内分泌腺(例:脳下垂体、副腎、甲状腺、性腺など)から分泌される化学物質で、血流に乗って全身の様々な器官に作用します。
女性ホルモン、男性ホルモンはよく聞くかもしれませんね。
ホルモンと精油がどう関係しているのか??
芳香成分はホルモン分泌の中枢である視床下部に信号を送り、間接的にホルモンバランスを調整する可能性があるんです。
また、一部の芳香分子は、体内のホルモン受容体に構造的に似た分子として結合(模倣)することがあります。
例えば、ホルモン様作用のエストロゲン様やアンドロゲン様です。
ホルモン受容体って??
ホルモン受容体は、細胞の表面または内部にある特定のホルモンだけを認識して結合するタンパク質です。
結合することで細胞に「スイッチオン」の様なシグナルを送り、遺伝子発現やタンパク質合成、代謝などを変化させます。
遺伝子発現・・・タンパク質合成・・・細かなことはここでは置いておいて・・・
女性更年期障害で例えてみると・・・
更年期では、
1、卵巣の機能が低下しエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が減少します。
2、その結果、ホルモン受容体は「エストロゲンの信号が来ない!」と感じます。
3、すると体は混乱し、ホットフラッシュ、気分変動、不眠、骨量減少などの症状が出ます。
先ほど出てきた、「スイッチをオンにしてくれる人(=ホルモン)が来ないので、装置(=受容体)が動かない状態なんですね。
ここで精油の芳香成分の登場です!!
例えば、クラリセージに含まれるスクラレオール。
この成分は構造的にエストロゲンに似ていて、エストロゲン受容体に結合することができます。
結合すると、受容体は「ホルモン信号だ!!」と認識してスイッチオン!のシグナルを細胞に伝えます。
これにより一時的にホルモンのような作用が起こり、症状の緩和が期待できます。
例えるなら、
電気が来なくて動かなくなっていた機械に形の似た予備バッテリーを繋げてなんとか作動させた
様なイメージです。
更年期の不調は、ホルモンが減ることによる信号不足です。
これを精油の成分が一部のホルモン受容体に結合できると、その信号不足を補う手助けになる可能性があるんです。
ただし!
精油成分は医薬品ホルモンの様に強く作用するわけではありません。
また、ホルモン感受性疾患がある方は、精油による擬似ホルモン作用にも注意が必要です。
注意して正しく使用することで、精油は体へ働きかけ不調を軽減するサポートにも役立てることができるんです♪
更年期障害に限らず、日常でのストレス、緊張、集中したい、免疫力を上げたい、踏ん張り所、試合前後など様々なシーンで使用することができます。
精油ってすごいんです!
酵素って??
酵素玄米、酵素ドリンク、、、
酵素ってよく聞くけどそもそも何なのか??
そして精油と関係しているってどういうこと??
って思った方へ酵素と精油の関係について説明したいと思います。
これを知ると、私が施術だけではなく精油を化学的に使うことをサロンで行っているのかも少しはご理解いただけるかもしれません。
私たちが生きていくために絶えず体の中では分子レベルで変化が起こっています。これは化学反応、代謝と呼ばれるものです。
化学反応って??
体内でエネルギーを作ったり、物質を合成や分解する一連の化学変化のことを言います。
化学反応って言うと難しく感じますが、食事で考えてみると
食べ物を小さく分解し(消化)、小さくなった栄養を腸から取り込んだり(吸収)、栄養からエネルギーを作ったり(エネルギー産生)、必要な物質を体内で作ったり(合成)、いらないものを分解し排出(解毒・分解)と、食べることだけでもこれだけの化学反応があります。
これってどうやって反応が起こるの??
全て酵素の助けが必要です!!
酵素がないとこれらの化学反応はとても遅く、現実的にはそれらは起こりません。
ご飯を食べた時に、唾液のアミラーゼによってでんぷんを分解しますよね?
アルコールを肝臓で分解ってなんとなくみんな知っていますよね?
これも化学反応で酵素によって分解されているんです。
で、これが精油にどう関係あるの??
体にとって安全になる(危険にもなる)
精油は文字通り油です。酵素によって精油成分を水に溶けやすくし体外へ排出できるようにしてくれます。
このおかげで精油成分が体に溜まりにくくなります。
(危険にもなる)と記載していますが、酵素による分解で毒性のある中間物質が生まれる場合が稀にあります。
例えば、柑橘系に含まれる付録マリン類は光感作(光毒性)作用があるので、塗布後は4〜5時間は直射日光にあてないようにします。
その他も濃度、頻度、経口摂取や誤飲、肝臓機能の低下などによるので適正に使用することで回避できます。
薬との相互作用リスクがある
アルコールを肝臓で解毒するように、肝臓のCYP酵素という酵素は精油や薬を分解します。
一部の精油成分には、このCYP酵素を阻害(ブロック)することがあります。
阻害することで薬の分解が遅れたり、血中濃度が上がって副作用が出やすくなる可能性があります。
・男性更年期の方へ女性ホルモンの分泌を阻害する働き
・美容ケアのためメラニン生成を抑える働き
・ダイエットのため脂肪分解に関わる酵素をコントロールする働き
などを目的として使用することがあります。
このように精油って香り以外にも良くも悪くも体に作用するので事前の確認がとっても大切です。
徒手での施術にこれら精油を併用することで、外から中からお身体へアプローチをし、健康的なお身体へのサポートをしています。
香りだけじゃない!メディカルアロマの魅力
アロマテラピーという言葉は、
フランス人化学者のルネ=モーリス・ガットフォセ氏が作った造語で
実験で火傷を負った際にラベンダー精油を使用したら治癒が早まったことから始まりました。
その後、オーストリア出身の生化学者マルグリット・モーリー氏がアロマテラピーを学び、イギリスに紹介しました。
治癒が早まったこととあるように、
フランスでは、医療や治療
で状況や症状により、時に高濃度で皮膚塗布や経口摂取、坐薬、吸入などの方法での使用に対し
イギリスでは、美容やリラクゼーション
を中心に精油を植物油に低濃度で希釈しリラクゼーションを目的としたトリートメントで使用されました。
このようにアロマテラピーはフランス式とイギリス式の大きく2つに分かれます。
そして日本へ先に入ってきたのがイギリス式のため、日本ではアロマ=リラックスのようなイメージがついていると思います。
TAWAN BLUEでは、精油をフランス式アロマテラピーに近い方法での使用を目指しております。
フランス式とはどういうものか??
アロマオイルトリートメントでは、植物オイルに精油を混ぜて皮膚に直接塗布します。
精油の持つ成分は鼻から脳、肺はもちろんのこと、皮膚から血管の中へ入り血液を通して全身へ運ばれます。
全身を巡るということは、体に何かしらの影響をもたらしてくれそうですよね??
キーワードは酵素やホルモンです。
酵素は、体の中で起こる化学反応を助ける「体内の反応を速く効率よく進めるサポーター」でタンパク質の一種です。
酵素がなければ体内の反応はとてもゆっくりで生命を維持することができません。
食べ物の消化でのアミラーゼなどですね。
ホルモンは、「体内の情報伝達物質」です。脳、甲状腺、副腎、膵臓など内分泌腺から血液中に分泌されて細胞や臓器に「命令」を伝える役目をします。
【ホルモンとの関係】
精油はホルモンの分泌や自律神経に間接的に影響を与えると考えられています。
例:クラリセージ精油→植物性エストロゲン様作用があり女性ホルモンの調整に役立つと言われています。
【酵素との関係】
精油の使い方によって酵素の働きに影響を与える可能性があります。
精油成分は体内に入ると肝臓の酵素によって分解・代謝されます。酵素の働きを促進したり抑制したりする精油成分もあります。
まとめると、
精油の香りや成分は、脳や神経に作用(ホルモン調整)し肝臓で酵素が分解(安全に体外へ)されるんですね。
TAWAN BLUEは、この働きを生かした精油の使い方を目指しています。
例えば、ラベンダーアングスティフォリアの場合
・ラベンダー精油は副交感神経を優位にし、自律神経を整える作用が期待できます。(生物学的視点)
・ラベンダー精油に含まれるリナロールという成分がCYP2D6 で代謝され、代謝産物がGABA受容体に働きかける。
GABA受容体は中枢神経系の抑制神経伝達に関わる受容体で「ブレーキのような働き」をします。
つまりリナロールや代謝産物がこの受容体に作用すると、神経活動が抑制されてリラックス、鎮静、抗不安作用が現れます。
ラベンダーがリラックスです。という言葉の裏にはこれらの内容があるんですね。
この意味を理解してお客様に活用したいんです!!
予防未病、健康寿命を高めるために自分にできることを深める。
男性もアロマを健康維持に役立ててほしい!
単なるアロマはリラックスです。で済ませたくない理由です^ ^