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お酢のような香り!?
TAWAN BLUEではボディケアもディープアロマオイルも精油を活用しています。
特にアロマオイルコースの場合は、お客様自身の心身の状態に合わせて必要な精油をご提案しています。
植物の芳香成分を活用できる精油なので(実は精油にはグレードがあって薬理成分が期待できないものもあるんです)
結構しっかりとした香りがするので、日頃から精油を使うことがない方や、人工香料に慣れた方は強いと感じられる方が多い印象です。
先日、ラベンダー・アングスティフォリアを香ったお客様が
「あ!これはちゃんとしたお酢のような香りが入っていますね!」
とおっしゃったんです。
お客様からそのような言葉が出ることは今までなかったので驚きました。
ラベンダーを香ってお酢!?
と思われたのではないでしょうか??
実は、ラベンダー・アングスティフォリアの芳香成分の多くを占めているものの1つに酢酸リナリルという成分があります。
そうなんです。
字にある通り酢なんです。
酢酸は食酢にも含まれていますね。
酢酸リナリルは神経系の鎮静作用があり、ストレスや不眠症など精神的な疾患に対して期待ができます。
お客様とのやりとりに戻りますね。
お話を聞いていると、どうやらお母様のご出身が北海道富良野ということで、ラベンダーの香りを幼い頃から香っているとのことでした。
本物を香っていらしたんですね!
そりゃ、違いにも気付きますね^ ^
そして、お客様の言葉にもあったように、「ちゃんと」という言葉。
人工香料や、遺伝子組み換えで育ったラベンダーが市場には多く出回っています。
お手元にある精油はいかがですか?
値段の差にはやはりそれだけのこだわりの差があります。
体の中に入っている香りの分子。
上質で体に働きかけるものをうまく活用したいですね♪
香りについて
《香り》って何だと思いますか??
目には見えないし、色も形もない。
でも確かに存在しますよね。
好きな香りがあれば苦手な香りもある。香りで過去の思い出が蘇ることもありますよね。
香りとは、私たちの持つ嗅覚系で検出が可能な分子量以下の揮発性分子のことで、
私たちの嗅覚を刺激して心理的、生理的に影響を及ぼす化学物質なんですね。
そうなんです。物質なんです。
ヒトはおよそ10万種類の匂い分子を知覚できると言われていますが、様々な匂い分子に対応するためにおよそ400種類の嗅覚受容体を持っていると言われています。
10万種に比べて少なく感じますが、通常、1つの匂い分子は複数の匂い分子受容体に結合できるので、結合した匂い分子受容体の組み合わせを脳が検出することで莫大な数の匂い分子を知覚できると考えられています。
1つの分子に対して1つの受容体ではないということですね。
この匂い分子が受容体で結合すると、嗅細胞というところで神経インパルスにという活動電位に変換され嗅覚情報として様々なルートを経て脳へと伝わります。
この辺は今回は割愛しますが
嗅覚以外の感覚が、多くの段階でしかも複雑な情報処理を経てようやく感覚として知覚されるのに対し
嗅覚系は、とってもシンプルな情報処理で知覚されます。
腐ったものを確認する場合や、火事など嗅覚で危険を察知していますよね?
そして、先ほど出てきた嗅細胞。
実は、この嗅細胞の数には生まれつき男女差があり、女性の嗅細胞は男性のおよそ1.5倍〜2倍多いと報告されています。
理由は諸説あるようですが、
女性は化粧や料理など香りと関わりが深いこともあるようです。(最近は男性も増えてきていますね)
女性の方が香りに対して感受性が豊かであったことと、日本に最初に上陸したアロマが香りを楽しむイギリス式ということが相まって
アロマ=女性
のイメージがついたのかもしれませんね。
香り物質の働きを生かしたアロマテラピーは、女性のみならず男性にもぜひ日常に取り入れてほしいなと思っています^ ^
皮脳同根
わたしたちヒトの身体はおよそ60兆個の細胞からできていますが、元はたった1つの受精した卵細胞です。
たった1つの細胞から何度も分化、増加して一人の人間となります。
分裂が最も著しいのは受精後8週間の胚子期で、この期間に器官の基本的な輪郭や胚子の外形が整います。
この時、「内胚葉」「中胚葉」「外胚葉」の3つの層に分かれます。
卵で例えると、
黄身・・・内胚葉
白身・・・中胚葉
殻・・・外胚葉
です。
内胚葉・・・消化管、肝臓、膵臓、呼吸器、甲状腺など
中胚葉・・・心臓、血管、腎臓、副腎皮質、脾臓、生殖器、筋肉、骨など
外胚葉・・・脳神経系期間、表皮、感覚器など
お気付きでしょうか?
皮膚と脳(神経)は同じ「外胚葉」が分裂し形成された組織なんですね。
ストレスで肌が荒れたり、蕁麻疹が出たりということも納得です。
これを表す言葉で、「皮脳同根(皮膚と脳は根源が同じ」があります。
手足で触れる刺激や温度の感覚、痛みなどの皮膚の刺激は脊髄神経に直接作用して脳へ届きます。
ボディケアで肌に触れることでリラックスするのにはこういう原理があるんですね。
脳は、触覚、味覚、嗅覚、聴覚など様々な感覚を感じる受容体が体の表面に分布しています。
ここで受けた刺激を逐一脳へ伝えているので脳は大忙しです。
脳を休めるためにはこれらの感覚を休めてあげるのも大切なこと。
目を閉じる
自然の香りを嗅ぐ
ゆったりとした音楽を聴く
アロマオイルトリートメントを受ける
など、五感を労ることで脳を休めることにもなります。
TAWAN BLUEでは撫でるような手法は行なっておりませんが、強めを推しているわけでもありません。
お客様の心身の状態に合わせてお力加減を調整しています。
脳の休息、足りていますか?
「SEED TO SEAL(種の選定から製品化まで)」
今年から他のブランドの精油を使うことにしたため、今回は必要な精油だけを購入しました。
イランイラン・ゼラニウム・ユーカリラディアタ
ちなみに・・・なんとこの3本で14000円を超えるんです。
前回投稿したように精油にもグレードがあり、TAWAN BLUEが使う精油は、学名・採取部位・採取方法・屈折率・旋光度などきちんと明記されているものを使用しています。
ただ単に高いから良いものですよ!ということが言いたいのではなく、
この精油を作る過程がどれだけ手間暇かけて、こだわりを持って作られているか
が大切と思っています。
今年から使用を始めたブランドは成分分析表を紙面にて各精油についています。
そして今まで(今も)使用しているブランド(ヤング・リビング)もネットで確認ができます。
こちらでは、SEED TO SEALという 独自に打ち立てた厳格な基準を設けています。
SEED TO SEALという言葉にある通り、種から選定をしています。さらには土地も。世界中に農場がありますが(それぞれの植物の最適な地域で育てているため)、過去に農薬を使用したことのある土地は使っていません。
当然育ていている時も農薬は使用しません。害虫対策に高さのある植物を植えたりしているんです。
安い場合、儲けるためには沢山売らないといけないですよね?
そのため、安価な製品の場合は育ちやすく改良された、つまり遺伝子組み換えをした種から育てられていることが多いです。
写真映えするラベンダー畑なんかもそうですよね。人間と同じで植物にも個性があるのに、みんな同じ高さ、同じ花の量ですよね。
元々精油の芳香成分は、植物が生き抜くために作られたもの。
また摘み取りもこだわっています。
イランイランの花は早朝に開花します。ヤングリビング社では、早朝の開花した花にとって一番最適な時間で摘み取りを行われています。
デュフューズもアロマトリートメントも分子が体に入ります。
人工香料と自然が作り出す成分。どちらが良いかは一目瞭然。
また、精油が高価になる理由も想像ができます。
ローズ精油1滴(0.05ml)には約50本ものバラの花を使用していると言われています。
たった5mlの精油瓶で3万円を超えるんですがそれでも安いのかもしれませんね^^;
TAWAN BLUEでは精油の芳香成分を活用したアロマオイルトリートメントを行っているので精油にもこだわりを持っています。
濃度を計算してベースとなる植物油に希釈していますが、数滴〜数十滴使用します。
健康な心身を維持するために植物を活用。
必要な方にご利用いただければ嬉しいです^ ^
大きめの花器を準備したので、ユーカリを買ってみました。
葉っぱからユーカリーの香りがしてすっきりとします♪
サロンへお越しの際は香ってみてください🌿
TAWAN BLUEで使用している精油
使用している精油について。
精油と聞くとあまりピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。アロマと聞くと香りかな?とイメージされる方が多いと思います。
精油とはエッセンシャルオイルでアロマオイルではありません。
多くのサロンでアロマオイルと記載があるので(当サロンもですが)一緒になりやすいのですが、
この2つは全く別物です。
それぞれを比較してみると、
《エッセンシャルオイル》
定義:自然植物の花や葉、木部、果皮、樹皮、根、種子などの部分に存在する天然の液体
用途:芳香浴、トリートメント(ボディケア、マッサージ)、コスメ
効果:植物の香り成分を心身に取り入れる自然療法
価格:10ml数千円〜数万円
品質:植物の学名や産地が記載、エッセンシャルオイルと書かれている
《アロマオイル》
定義:合成香料やキャリアオイルで希釈したもの
用途:芳香浴
効果:香りによるリラックス
価格:10ml数百円〜数千円
品質:ラベルにアロマオイルやフレグランスオイルと記載
私が所属しているメディカルアロマを取り扱う協会では精油について
芳香植物から抽出した芳香分子の集合体で、成分の添加や除去を一歳行っていないもの。化学的に検証を行い、分類したケモタイプ精油
と定義されています。
ケモタイプとは
精油におけるケモタイプとは、
同じ植物でありながらも異なる成分を含む精油のことを指します。
植物はその土地や環境で育っていけるように
過酷な環境の中でも努力をします。
雨が少ない気候では水分を蓄えられるように、
虫からの被害が土地では虫が寄り付かない成分を
作ったりして生き延びます。
このように
同じ植物でも、育った土地や環境によって含まれる成分が異なる
ことがあります。
お米も同じ品種でも土地によって味が違いますよね。
画像のように、
その液体にどれ位不純物があるか測定する「屈折率」
酸価・ケン価・農薬混在の有無などが記載されています。
また採取した植物の学名・採取部位・採油方法もとても重要です。
メディカルアロマとして使用する精油の場合、植物100%でなければなりません。
他の成分や精油が混ざっていないか、
特定の成分だけを抜き出していないか、
農薬などの有害物質が含まれていないか
などを調べるためにガスクロマトグラフィーという
非常に緻密な分析機械を使って成分を分析し
そのデータを公開しているのがケモタイプ精油の条件です。
植物は生育する土地や環境の変化で成分のバランスが変わる場合があります。
実際に同じ精油でも「あれ?香りが前と違う」と感じることがあります。
TAWAN BLUEでは、お客様の心身の状態に合わせて必要な精油を選び使用します。
そのためには、上記のように条件をクリアした精油でないと意味がないのです。
個人的には、たとえ香りを楽しむということでも人体のメカニズムを考えるとできる限り人工的な香りよりも自然そのものの方が良いと思っています。
大切なお客様のお身体のことを考えると、サロンで過ごす時間だけは自然そのものの香りでお過ごしいただきたいと思っています。