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精油の成分を読み解く
ホーウッドはクスノキ科の木部から水蒸気蒸留法で
採取されている精油です。
ワシントン条約規制対象のため入手困難となった
ローズウッド精油と成分や香りが似ていることから
近年では代用品としてホーウッド精油が使用されています。
個人的にも好きな香りの精油です^ ^
ホーウッドとローズウッドが似ている元となっている「リナロール」という成分について。
リナロールには光学異性体で
dリナロールとℓリナリールがあります。
(光学異性体についてはまたの機会に)
ざーっくりと説明すると、
物質に対して光を当てた時に右(d,+)に傾くか
左(l,-)に傾くかの違いなのですが、
作用が真逆になります。
dリナロール・・・中枢神経覚醒作用
ℓリナロール・・・中枢神経抑制作用
dリナロールは神経強壮や疲労回復作用があり、
ℓリナロールでは鎮静作用、血圧降下、抗不安作用
があります。
一般的に含まれる精油の代表例は、
dリナロールにはコリアンダーやローズウッド、
ℓリナロールにはラベンダーやネロリ、ホーウッド
があります。
え???
ホーウッドってローズウッドの代わりじゃなかった??
実はローズウッドは、d,ℓ両方が混ざっていたり、
木の種類によって比率が変わるんです。
こちらの成分表を見てみましょう↓
サロンにあるローズウッドの成分分析表です。
施光度を見ると、+3.31°
+なのでd体またはd体が多いということがわかります。
つまり、
今TAWAN BLUEで使用しているローズウッドは、
ホーウッドのような鎮静作用、血圧降下作用、抗不安作用
よりも神経強壮や疲労回復作用の含有量が多いことになります。
例1
dリナロール85% ℓリナロール15% +13
例2
dリナロール35% ℓリナロール65% -9
dリナロールとℓリナロールでは作用が違うため、
精油を使用する場合はどちらが多いのか、
またどのくらいの割合なのかを知ることで
より適切に使用することができます。
含有量が0%ではない場合、0.1%でも
その成分が身体に働きかけることもあるのですが、
僕なら、TAWAN BLUEにあるホーウッドと
ローズウッドでℓリナロールの成分を多く使いたい時は、
ホーウッドを使用します。
ホーウッドはローズウッドの代用品だから2つは同じ作用
の認識よりも、
dリナロールとℓリナロールがあり、
ローズウッドにはdℓどちらも含まれるので
施光度によって含有量を判断して使用する。
方が、お客様にとっても必要な成分を届けることができますね。
メディカルアロマの強みです。
男性更年期の最大の特徴
前回、男性の更年期障害は女性の閉経のように指標となるようなものがなく、性欲低下とうつ傾向が強く現れると書きました。
うつ症状の1つに男性ホルモンであるテストステロンの低下があります。(細かくは省略します)
男性の更年期障害の傾向として、
他人とのコミュニケーションが億劫になったり、ホットフラッシュ、うつに似た症状などがあります。
そして最大の特徴であり重要なのは、早朝勃起、いわゆる「朝立ち」の有無です。
これは、男性の生理現象なのでエッチな勃起とは無関係です。
女性がストレスや加齢などのホルモンバランスの乱れで月経や心身にトラブルがあるように、男性は朝立ちが男性ホルモンレベルと密接に関係しているんです。
睡眠の、レム睡眠、ノンレム睡眠は聞いたことがありますか??
私たちは、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を約90分ごとに繰り返しています。
レム睡眠の時に身体機能を調整するために副交感神経が働いて内臓などを動かしていて、腸の親戚である男性器にも反応し勃起するんです。
そして目覚めの時に自覚するのが「朝立ち」です。
20代の健康な男性では睡眠時間のほぼ半分、50代で約3分の1、60代でも約5分の1の時間は勃起しているようですが、男性ホルモンのテストステロンが減少すると睡眠のリズムが崩れ、男性の生理である朝立ちがなくなってきます。
これを放置しておくとテストステロンが下がり、女性と同じような更年期障害が現れるんですね。
TAWAN BLUEへご来店される男性のお客様の中には、このような内容のご相談を受けることもあります。
先日は既婚女性のお客様とお話しをしているときにふと感じたこと。
それは、男性の持つ身体の不安について、どれだけの方が気兼ねなく奥様やお付き合いしているパートナーの方に話せているのだろうかなと。
性的な部分なので、言い方を誤ると誤解を招くこともあるかと思います。
健康で過ごすためにも、変化に周りが気付いてあげることができれば素敵ですね♪
そして、TAWANBLUEでは、女性ホルモン様作用だけではなく、男性向けに期待ができる精油を選んでアロマオイルトリートメントを行うことができます。
そういえば最近良くなってきたな。
そう感じるのが精油の強みです♪
更年期 男女の違い
ホルモンとは、ヒトの様々な機能を司る化学物質です。自分の意思とは関係なく脳の視床下部が分泌をコントロールしています。
睡眠を調節するメラトニン、膵臓から分泌するインシュリン、胃から出るガストリンなど様々なホルモンがあります。
その中の1つ、性ホルモンは他のホルモンとは異なり、分泌量が大きく変わる時期が人生で2回あります。
1度目は、思春期、そして2度目は、更年期です。
思春期も更年期も自分自身ではコントロールできない心と体の不調に襲われやすいのが特徴です。
・感情の起伏が激しい
・急にドタキャンが増えた
など、なんかおかしい??
と自分や周囲の人で気になる時があるかもしれません。
・歳のせい
・疲れているから
・ストレスのせい
とそのまま放置することが多いかもしれませんが、性ホルモンの乱れや欠乏のせいかもしれません。
今まで更年期というと、「閉経」という女性ホルモンが下がる女性だけのものというイメージがありましたが、男性でもテストステロンが加齢によって低下することで更年期障害になりうることも今では知られており6人に1人とも言われているんです。
テストステロンは、若い方でも強いストレスによって低下することがあります。そのほかに肥満やうつ、がん治療などでもテストステロン値が下がると言われています。
症状について、
女性の場合は、心も体も感覚が過敏になると言われています。皮膚がかゆい、頭が痛い、手先が冷える、顔が火照る、肩が凝るなど、
それに対し男性は性欲低下とうつ傾向が強く現れます。
女性には、閉経というわかりやすい変化があり、これによりほてり、発汗、イライラが出てくることも一般的に知られていますが、男性更年期には閉経のようなものがありません。
なんだか最近疲れたなぁ
やる気が出ないなぁ
と思いながらも放置しているうちに心と体が蝕まれていきます。
男性も、発汗や冷えなど女性と同じような症状もありますが、女性のように急には自覚できず、周囲にも気付かれにくく、また体の変化が弱いため精神面が弱ってくるとうつ病と間違われていしまいやすいのです。
お客様との会話でもわかりますが、女性は閉経の年齢になると自然と心身に起こっている変化を更年期障害もあるかもしれないと考えますが、男性は比較的意識することは少ないように思います。
例えば、急に冷えを感じるようになったことが実は更年期障害によるホットフラッシュだと考える人はどのくらいいるでしょうか??
いざ、更年期障害といっても今ひとつピンとこない方も多いのではないでしょうか?
男性更年期チェックの重要なものを次回ご紹介します♪
お酢のような香り!?
TAWAN BLUEではボディケアもディープアロマオイルも精油を活用しています。
特にアロマオイルコースの場合は、お客様自身の心身の状態に合わせて必要な精油をご提案しています。
植物の芳香成分を活用できる精油なので(実は精油にはグレードがあって薬理成分が期待できないものもあるんです)
結構しっかりとした香りがするので、日頃から精油を使うことがない方や、人工香料に慣れた方は強いと感じられる方が多い印象です。
先日、ラベンダー・アングスティフォリアを香ったお客様が
「あ!これはちゃんとしたお酢のような香りが入っていますね!」
とおっしゃったんです。
お客様からそのような言葉が出ることは今までなかったので驚きました。
ラベンダーを香ってお酢!?
と思われたのではないでしょうか??
実は、ラベンダー・アングスティフォリアの芳香成分の多くを占めているものの1つに酢酸リナリルという成分があります。
そうなんです。
字にある通り酢なんです。
酢酸は食酢にも含まれていますね。
酢酸リナリルは神経系の鎮静作用があり、ストレスや不眠症など精神的な疾患に対して期待ができます。
お客様とのやりとりに戻りますね。
お話を聞いていると、どうやらお母様のご出身が北海道富良野ということで、ラベンダーの香りを幼い頃から香っているとのことでした。
本物を香っていらしたんですね!
そりゃ、違いにも気付きますね^ ^
そして、お客様の言葉にもあったように、「ちゃんと」という言葉。
人工香料や、遺伝子組み換えで育ったラベンダーが市場には多く出回っています。
お手元にある精油はいかがですか?
値段の差にはやはりそれだけのこだわりの差があります。
体の中に入っている香りの分子。
上質で体に働きかけるものをうまく活用したいですね♪
香りについて
《香り》って何だと思いますか??
目には見えないし、色も形もない。
でも確かに存在しますよね。
好きな香りがあれば苦手な香りもある。香りで過去の思い出が蘇ることもありますよね。
香りとは、私たちの持つ嗅覚系で検出が可能な分子量以下の揮発性分子のことで、
私たちの嗅覚を刺激して心理的、生理的に影響を及ぼす化学物質なんですね。
そうなんです。物質なんです。
ヒトはおよそ10万種類の匂い分子を知覚できると言われていますが、様々な匂い分子に対応するためにおよそ400種類の嗅覚受容体を持っていると言われています。
10万種に比べて少なく感じますが、通常、1つの匂い分子は複数の匂い分子受容体に結合できるので、結合した匂い分子受容体の組み合わせを脳が検出することで莫大な数の匂い分子を知覚できると考えられています。
1つの分子に対して1つの受容体ではないということですね。
この匂い分子が受容体で結合すると、嗅細胞というところで神経インパルスにという活動電位に変換され嗅覚情報として様々なルートを経て脳へと伝わります。
この辺は今回は割愛しますが
嗅覚以外の感覚が、多くの段階でしかも複雑な情報処理を経てようやく感覚として知覚されるのに対し
嗅覚系は、とってもシンプルな情報処理で知覚されます。
腐ったものを確認する場合や、火事など嗅覚で危険を察知していますよね?
そして、先ほど出てきた嗅細胞。
実は、この嗅細胞の数には生まれつき男女差があり、女性の嗅細胞は男性のおよそ1.5倍〜2倍多いと報告されています。
理由は諸説あるようですが、
女性は化粧や料理など香りと関わりが深いこともあるようです。(最近は男性も増えてきていますね)
女性の方が香りに対して感受性が豊かであったことと、日本に最初に上陸したアロマが香りを楽しむイギリス式ということが相まって
アロマ=女性
のイメージがついたのかもしれませんね。
香り物質の働きを生かしたアロマテラピーは、女性のみならず男性にもぜひ日常に取り入れてほしいなと思っています^ ^


