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2025-05-15 12:00:00

香りだけじゃない!メディカルアロマの魅力

アロマテラピーという言葉は、

フランス人化学者のルネ=モーリス・ガットフォセ氏が作った造語で

実験で火傷を負った際にラベンダー精油を使用したら治癒が早まったことから始まりました。

 

その後、オーストリア出身の生化学者マルグリット・モーリー氏がアロマテラピーを学び、イギリスに紹介しました。

 

治癒が早まったこととあるように、

フランスでは、医療や治療

で状況や症状により、時に高濃度で皮膚塗布や経口摂取、坐薬、吸入などの方法での使用に対し

イギリスでは、美容やリラクゼーション

中心に精油を植物油に低濃度で希釈しリラクゼーションを目的としたトリートメントで使用されました。

 

このようにアロマテラピーはフランス式とイギリス式の大きく2つに分かれます。

そして日本へ先に入ってきたのがイギリス式のため、日本ではアロマ=リラックスのようなイメージがついていると思います。

 

TAWAN BLUEでは、精油をフランス式アロマテラピーに近い方法での使用を目指しております。

 

フランス式とはどういうものか?? 

 

アロマオイルトリートメントでは、植物オイルに精油を混ぜて皮膚に直接塗布します。

精油の持つ成分は鼻から脳、肺はもちろんのこと、皮膚から血管の中へ入り血液を通して全身へ運ばれます。

全身を巡るということは、体に何かしらの影響をもたらしてくれそうですよね??

 

キーワードは酵素やホルモンです。

 

酵素は、体の中で起こる化学反応を助ける「体内の反応を速く効率よく進めるサポーター」でタンパク質の一種です。

酵素がなければ体内の反応はとてもゆっくりで生命を維持することができません。

食べ物の消化でのアミラーゼなどですね。

 

ホルモンは、「体内の情報伝達物質」です。脳、甲状腺、副腎、膵臓など内分泌腺から血液中に分泌されて細胞や臓器に「命令」を伝える役目をします。

 

 

【ホルモンとの関係】

精油はホルモンの分泌や自律神経に間接的に影響を与えると考えられています。

例:クラリセージ精油→植物性エストロゲン様作用があり女性ホルモンの調整に役立つと言われています。

 

【酵素との関係】

精油の使い方によって酵素の働きに影響を与える可能性があります。

精油成分は体内に入ると肝臓の酵素によって分解・代謝されます。酵素の働きを促進したり抑制したりする精油成分もあります。

 

まとめると、

精油の香りや成分は、脳や神経に作用(ホルモン調整)し肝臓で酵素が分解(安全に体外へ)されるんですね。

 

TAWAN BLUEは、この働きを生かした精油の使い方を目指しています。

例えば、ラベンダーアングスティフォリアの場合

・ラベンダー精油は副交感神経を優位にし、自律神経を整える作用が期待できます。(生物学的視点)

・ラベンダー精油に含まれるリナロールという成分がCYP2D6 で代謝され、代謝産物がGABA受容体に働きかける。

GABA受容体は中枢神経系の抑制神経伝達に関わる受容体で「ブレーキのような働き」をします。

つまりリナロールや代謝産物がこの受容体に作用すると、神経活動が抑制されてリラックス、鎮静、抗不安作用が現れます。

 

ラベンダーがリラックスです。という言葉の裏にはこれらの内容があるんですね。

この意味を理解してお客様に活用したいんです!!

 

予防未病、健康寿命を高めるために自分にできることを深める。

男性もアロマを健康維持に役立ててほしい!

 

単なるアロマはリラックスです。で済ませたくない理由です^ ^

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2025-05-10 20:10:00

生きた化学反応の集合体

精油と人体について、メディカルアロマを行う上では切っても切れない深い関係があります。

精油の持つ芳香成分が人体へ働きかけるということは今までも書いてきいるのでなんとなくわかる方もいらっしゃると思います。

 

【人体=分子の集合体】

私たちの体は「細胞」でできています。その細胞をさらに細かく見ていくとすべては分子でできています。

分子とは、複数の原子が結びついてできた物質の最小単位です。

体の体重の約60%は水でできていると聞いたことはありませんか?

水ということは、H2O水分子ですよね?

さらに筋肉、髪の毛、爪、酵素、ホルモンなどのタンパク質に、脂質、炭水化物、セロトニン、DNAなど分子が集まって人体ができています

そう、ホルモンも神経伝達物質も酵素も遺伝子もみーーーんな分子です。

タイトルにあるように、人体とは

 

生きた化学反応の集合体

 

なんですね。

そして、精油も

植物が作り出す天然の「揮発性有機化合物」=分子の集合体

です。

そしてそれぞれの成分は

・神経伝達物質に似た働きをする(リナロール→GABA系)

・ホルモン様作用を持つ(アネトール→エストロゲン作用)

・受容体と直接結合して作用する(βカリオフィレン→CB2)

など構造や機能面で生体分子に似た特性を持つことがあり、それが精油の薬理的な効果の一因と考えられるんです。

 

【精油(鍵)と体内の受容体(鍵穴)】

精油分子はそれぞれが形、大きさ、電気的性質を持った天然の鍵のようなものです。

それが鍵穴となる体中の受容体にピッタリとはまれば、細胞が反応を起こします。(作用)

 

例えば、ラベンダーアングスティフォリアに含まれるリナロールがGABA受容体(リラックスに関係)に鍵のように結合すると、神経の興奮が抑えられ心が落ち着く。

という反応が起こります。

 IMG_4720.jpeg

 

この仕組みを考えると

精油が少量でも作用する理由はピンポイントで受容体に働くからということが理解できますね。

また人によって感じ方が違うのは、受容体のタイプや数が遺伝的に違うからなんですね。

 

人も分子でできており、精油分子は構造や機能面で生体分子に似た特性を持つことで人体に働きかけ、心身に影響を与えると考えられています。

 

TAWAN BLUEでは、ディープアロマオイルコースの際のアロマブレンドはこれらのことも踏まえ、心身の状態を伺い必要な精油をご提案しています。

その精度を高めるため、日々アップデートしています^ ^

 

2025-05-05 11:49:00

精油の成分を読み解く

ホーウッドはクスノキ科の木部から水蒸気蒸留法で

採取されている精油です。

ワシントン条約規制対象のため入手困難となった

ローズウッド精油と成分や香りが似ていることから

近年では代用品としてホーウッド精油が使用されています。

個人的にも好きな香りの精油です^ ^

 

ホーウッドとローズウッドが似ている元となっている「リナロール」という成分について。

リナロールには光学異性体で

dリナロールとℓリナリールがあります。

(光学異性体についてはまたの機会に)

ざーっくりと説明すると、

物質に対して光を当てた時に右(d,+)に傾くか

左(l,-)に傾くかの違いなのですが、

作用が真逆になります。

 

dリナロール・・・中枢神経覚醒作用

ℓリナロール・・・中枢神経抑制作用

 

dリナロールは神経強壮や疲労回復作用があり、

ℓリナロールでは鎮静作用、血圧降下、抗不安作用

があります。

 

一般的に含まれる精油の代表例は、

dリナロールにはコリアンダーやローズウッド、

ℓリナロールにはラベンダーやネロリ、ホーウッド

があります。

 

え???

 

ホーウッドってローズウッドの代わりじゃなかった??

 

実はローズウッドは、d,ℓ両方が混ざっていたり、

木の種類によって比率が変わるんです。

 

こちらの成分表を見てみましょう↓

IMG_4691.jpeg

サロンにあるローズウッドの成分分析表です。

施光度を見ると、+3.31°

+なのでd体またはd体が多いということがわかります。

 

つまり、

今TAWAN BLUEで使用しているローズウッドは、

ホーウッドのような鎮静作用、血圧降下作用、抗不安作用

よりも神経強壮や疲労回復作用の含有量が多いことになります。

 

例1

dリナロール85% ℓリナロール15% +13

 

例2

dリナロール35% ℓリナロール65% -9

 

dリナロールとℓリナロールでは作用が違うため、

精油を使用する場合はどちらが多いのか、

またどのくらいの割合なのかを知ることで

より適切に使用することができます

 

含有量が0%ではない場合、0.1%でも

その成分が身体に働きかけることもあるのですが、

僕なら、TAWAN BLUEにあるホーウッドと

ローズウッドでℓリナロールの成分を多く使いたい時は、

ホーウッドを使用します。

 

ホーウッドはローズウッドの代用品だから2つは同じ作用

 

の認識よりも、

 

dリナロールとℓリナロールがあり、

ローズウッドにはdℓどちらも含まれるので

施光度によって含有量を判断して使用する。

 

方が、お客様にとっても必要な成分を届けることができますね。

メディカルアロマの強みです。

2025-05-03 12:55:00

男性更年期の最大の特徴

前回、男性の更年期障害は女性の閉経のように指標となるようなものがなく、性欲低下とうつ傾向が強く現れると書きました。

うつ症状の1つに男性ホルモンであるテストステロンの低下があります。(細かくは省略します)

男性の更年期障害の傾向として、

他人とのコミュニケーションが億劫になったり、ホットフラッシュ、うつに似た症状などがあります。

そして最大の特徴であり重要なのは、早朝勃起、いわゆる「朝立ち」の有無です。

 

これは、男性の生理現象なのでエッチな勃起とは無関係です。

女性がストレスや加齢などのホルモンバランスの乱れで月経や心身にトラブルがあるように、男性は朝立ちが男性ホルモンレベルと密接に関係しているんです。

 

睡眠の、レム睡眠、ノンレム睡眠は聞いたことがありますか??

私たちは、浅い眠りのレム睡眠深い眠りのノンレム睡眠を約90分ごとに繰り返しています。

レム睡眠の時に身体機能を調整するために副交感神経が働いて内臓などを動かしていて、腸の親戚である男性器にも反応し勃起するんです。

そして目覚めの時に自覚するのが「朝立ち」です。

 

20代の健康な男性では睡眠時間のほぼ半分、50代で約3分の1、60代でも約5分の1の時間は勃起しているようですが、男性ホルモンのテストステロンが減少すると睡眠のリズムが崩れ、男性の生理である朝立ちがなくなってきます。

これを放置しておくとテストステロンが下がり、女性と同じような更年期障害が現れるんですね。

 

TAWAN BLUEへご来店される男性のお客様の中には、このような内容のご相談を受けることもあります。

先日は既婚女性のお客様とお話しをしているときにふと感じたこと。

それは、男性の持つ身体の不安について、どれだけの方が気兼ねなく奥様やお付き合いしているパートナーの方に話せているのだろうかなと。

性的な部分なので、言い方を誤ると誤解を招くこともあるかと思います。

 

健康で過ごすためにも、変化に周りが気付いてあげることができれば素敵ですね♪

 

そして、TAWANBLUEでは、女性ホルモン様作用だけではなく、男性向けに期待ができる精油を選んでアロマオイルトリートメントを行うことができます。

そういえば最近良くなってきたな。

そう感じるのが精油の強みです♪

 

2025-05-01 19:08:00

更年期 男女の違い

ホルモンとは、ヒトの様々な機能を司る化学物質です。自分の意思とは関係なく脳の視床下部が分泌をコントロールしています。

睡眠を調節するメラトニン、膵臓から分泌するインシュリン、胃から出るガストリンなど様々なホルモンがあります。

その中の1つ、性ホルモンは他のホルモンとは異なり、分泌量が大きく変わる時期が人生で2回あります。

1度目は、思春期、そして2度目は、更年期です。

思春期も更年期も自分自身ではコントロールできない心と体の不調に襲われやすいのが特徴です。

・感情の起伏が激しい

・急にドタキャンが増えた

など、なんかおかしい??

と自分や周囲の人で気になる時があるかもしれません。

 

・歳のせい

・疲れているから

・ストレスのせい

とそのまま放置することが多いかもしれませんが、性ホルモンの乱れや欠乏のせいかもしれません。

 

今まで更年期というと、「閉経」という女性ホルモンが下がる女性だけのものというイメージがありましたが、男性でもテストステロンが加齢によって低下することで更年期障害になりうることも今では知られており6人に1人とも言われているんです。

テストステロンは、若い方でも強いストレスによって低下することがあります。そのほかに肥満やうつ、がん治療などでもテストステロン値が下がると言われています。

 

症状について、

女性の場合は、心も体も感覚が過敏になると言われています。皮膚がかゆい、頭が痛い、手先が冷える、顔が火照る、肩が凝るなど、

それに対し男性は性欲低下とうつ傾向が強く現れます。

女性には、閉経というわかりやすい変化があり、これによりほてり、発汗、イライラが出てくることも一般的に知られていますが、男性更年期には閉経のようなものがありません

 

なんだか最近疲れたなぁ

やる気が出ないなぁ

と思いながらも放置しているうちに心と体が蝕まれていきます。

 

男性も、発汗や冷えなど女性と同じような症状もありますが、女性のように急には自覚できず、周囲にも気付かれにくく、また体の変化が弱いため精神面が弱ってくるとうつ病と間違われていしまいやすいのです。

 

お客様との会話でもわかりますが、女性は閉経の年齢になると自然と心身に起こっている変化を更年期障害もあるかもしれないと考えますが、男性は比較的意識することは少ないように思います。

例えば、急に冷えを感じるようになったことが実は更年期障害によるホットフラッシュだと考える人はどのくらいいるでしょうか??

 

いざ、更年期障害といっても今ひとつピンとこない方も多いのではないでしょうか?

 

男性更年期チェックの重要なものを次回ご紹介します♪

 

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