ブログ
精油(アロマ)は香りだけじゃない①
TAWAN BLUEに初めてお越しのお客様がディープアロマをされる場合
多くの方が、
「こんなにたくさんアロマがあるのは見たことがない」
「アロマって香りだけじゃないんですか?」
「いつも適当に決めてました」
とおっしゃっています。
この「香りだけじゃない」ということやどの店も同じと思っていることが多いのでシリーズ化しそうです(笑)
細かく説明すると非常に長くなってしまうのですが^^;
まず、アロマをどのような位置付けで活用しているかはサロンそれぞれです。
そのため、
「他のサロンはダメだ!」とか「うちの精油が一番だ!」とは思っていません。
ただ、
「なぜこの精油を使用しているのか?」
「なぜ香りだけではないのか?」
「なぜ深い圧なのか?」
など、TAWAN BLUEで行っているメニューについては全て説明ができます。
その上で、
まずオイルマッサージの時にベースとなるオイルに入れる「香りのある液体」である「精油」にはグレードがあります。
香りだけではなく、芳香療法(アロマセラピー)として活用するには、セラピーグレードを使用する必要があります。
他のグレードには、肝心の芳香成分が含まれていないまたは微量なのです。
TAWAN BLUEでは、芳香成分(植物の科学物質でまだまだ未知なものもありましがエビデンスが取れているものもたくさんあります)
※エビデンスとは、「証拠」「根拠」「裏付け」「形跡」といった意味を持つ言葉です。
を活用しているので、セラピーグレードを使用しています。
アロマも一言にしてしまえば同じですが、色々あるんです^ ^
「どのサロンもアロマオイルは同じ」
いえいえ、サロンによって違うんです。
お客様自身も望むものはそれぞれですよね?
セラピストもお客様も十人十色。
TAWAN BLUEのディープアロマを望むお客様に見つけていただけますように^ ^
経鼻吸収って??
精油はのにおい分子は肺からも吸収します。
以前、皮膚からの経皮吸収について書いたので今回は経鼻吸収について。
精油を気体として鼻から吸い込むと、精油の芳香成分のにおい分子が気管に入り、気管支を経て肺まで届きます。
肺には肺胞と呼ばれる小さな風船が集まっています。
ちなみに肺胞は生まれた直後は4500万個、成人になると2億〜3億あると言われているんです。
におい分子がこの肺胞に入ると、肺胞上皮に取り込まれていきます。
ここでポイントなのが、精油の芳香成分が揮発性で脂溶性ということ。
揮発性なので大気中に拡散します。そしてそれを吸い込み、肺胞上皮まで届きます。そして脂溶性のため、肺胞上皮の細胞膜のバリアを通過することができるんです。
肺胞上皮の近くには毛細血管がたくさん張り巡らされています。肺胞上皮も毛細血管も壁がとても薄いので精油の芳香成分は簡単に毛細血管の中に入ることができます。
まとめると、経鼻吸収には2通りあります。
✅嗅覚受容体ににおい分子が結合して発生した神経インパルスが脳に届く経路
✅におい分子が肺胞上皮から吸収されて血流に乗って全身をめぐる経路
です。
こうした経鼻吸収や、経皮吸収を一気にできるのがアロマオイルトリートメントなんです💡
精油の持つ芳香成分をありとあらゆるところから体内へ取り込むんですね。
オイルマッサージをしながら、そして精油の成分も活用する。
より効果的に行うことができます😄
皮膚から吸収される「におい」経皮吸収って?
TAWAN BLUEがアロマオイルトリートメントで使用している精油の芳香成分は、揮発性そして脂溶性です。
分子量は100〜300と比較的小さい分子です。
皮膚の表面から浸透することのできる分子量はおよそ800以下でそれ以上大きい分子は皮膚の表面に塗ってもあまり浸透してくれません。
つまり100〜300の分子量である精油の芳香成分は、塗布すると皮膚の表皮から表皮の下の真皮にある毛細血管に溶け込んでいきます。
そしてこの毛細血管は体中の血管と繋がっているので、体の色々な場所に芳香成分が到達します。
一般的に分子量が小さい成分ほど早く皮膚に浸透し、分子量が大きくなると遅くなります。
ちなみに、水溶性の成分は肌表面の角質を潤すだけで皮膚の深いところへは入っていかないんですね。
精油の成分は、ナノと呼ばれるほど小さくはありませんが、脂溶性なので毛細血管から入りこむことができるんです♪
先ほどお伝えしたように、精油の成分は分子量の大きさによって異なった速度で吸収されます。
ということは、時間差で体内で働かせることができるということになります。
これを活用したものが、精油を使用したアロマオイルトリートメントなんですね。
例えば、ブラックスプルースやヴァレリアンという精油には、酢酸ボルニルという成分が含まれます。
共通した成分ですが、ブラックスプルースはトップノート、ヴァレリアンはベースノートです。
つまり吸収される速度が異なるんですね。
酢酸ボルニルは、睡眠促進効果、肌質改善効果、緊張緩和、鎮静、鎮座、消炎、鎮痛などの働きがあります。
この働きをどのタイミングで吸収させたいのか。
それを考えながらブレンドオイルを決めることができる。ということです^ ^
私もまだまだですが、このブレンド方法にようやくたどり着きました。
今までは香りでしか使わないと思っていた分子量。トリートメントでも重要ということを理解できました^ ^
お客様へ活用し、より体感いただけるように日々勉強です!
精油は「鼻」以外からも吸収される??
人体はどこまでが体外でどこからが体内なのか?
医療においていくつかの定義がありますが管の外側も中の空洞に接している部分も「体外」と考えることができます。
口から肛門までは1つの管と考えるとわかりやすいと思います。
皮膚は「体外」です。そして酸素を取り込み二酸化炭素を排出する肺は吸い込んだ外気に触れています。消化吸収を行う胃腸も口から入ってきた食物と接しています。
つまりこれらも体外になります。
アロマオイルでは、精油をブレンドしたオイルを皮膚に塗布します。
におい分子は嗅覚器では神経インパルスに変換されて脳に伝達されますが、皮膚や肺、消化器から吸収された芳香成分は吸収・分解されて血管に入り、血液の流れによって全身を巡ります。
そして、
同じ精油であっても、経皮吸収と経鼻吸収では中枢神経におよぼす作用が異なる場合があるそうです。
例えば、サンダルウッド。サンダルウッドの主成分はαサンタロール、βサンタロールというものです。
セスキテルペンアルコール類が主要成分で、心臓の働きを良くし、血流を促す作用があります。
このαサンタロールについて、経鼻吸収した場合と経皮吸収した場合の作用を比較すると、経鼻吸収では興奮作用、経皮吸収では鎮静作用という正反対の作用を示したという報告があるそうです。
芳香成分が発生させた神経インパルスが脳に与えた影響と血液によって体を巡った場合では薬理作用が変わることを示しています。
同じ薬理成分でも、吸収経路で作用が異なる場合があるんですね。
精油の芳香成分を学んでいると、1つの精油に強壮刺激もあれば鎮静もある場合があります。
それはこういうことが関係しているんですね。
うまく使い分けることが大切になってくるのが、アロマセラピーです。
次回は、経皮吸収と経鼻吸収について少しまとめてみます^ ^
精油の偽和
天然100%、ナチュラル、オーガニックなどと書かれている精油も多いので、遮光瓶に入っていて、成分もある程度記載があり、そこまで安くなければ正直わからないですよね?
芳香性のある植物の乾燥量あたり1%未満の揮発性成分が含まれています。
バラなど一部の精油では、この比率が0.01%もしくはそれ未満のため高価となります。
例えば、無臭の有機溶剤や、精油に含まれる揮発性成分のうち安くて人工的に製造できる合成成分を精油に混ぜるとかさ増しができます。
バラ精油と似た香調、そして同じ芳香成分も含むゼラニウム精油はバラ精油よりもはるかに安い上に少しバラ精油に加えてもバラの香りの変化があまりないためバレにくい特性があります。
このように、
「別の植物種に由来する精油や合成香料、有機溶剤など外来成分の添加により、精油の品質を下げる行為」があり、これはしばしば起こってきたことのようです。
エタノールやクエン酸トリエチルといった有機溶剤や植物油などは精油と混和しやすく安価のためかさ増しのための偽和剤として用いられています。
当然ながら、TAWAN BLUEはこうしたかさ増しなどされていない、セラピーグレードの精油を使用しています^ ^
何を選ぶかはお客様次第。
TAWAN BLUEにお越しになるお客様には上質で有機化学物(薬効)のあるものを使用していただきたいと思っています。